方言に興味を持ち始めた話|AIに讃岐弁を他県の方言に変換してもらいました

育った地域の方言を話すと、なぜかほっとする。そんな経験はありませんか。
ヨリブロには、生んでくれた母と、育ててくれた母、2人の母がいます。育ての母は、仕事で忙しかったもう一人の母に代わって、ヨリブロを育ててくれました。その育ての母はいつも穏やかで、ヨリブロよりずっと讃岐弁を使いこなします。
不思議なもので、育ての母と話していると、自然と肩の力が抜けて、ほっこりした気持ちになります。それはきっと、方言という「その土地の言葉」が持つ、独特のやわらかさのおかげなのかもしれません。
方言を聞くと、なんだか少しかわいらしくて、癒される。そう感じたことがきっかけで、いろいろな地域の方言について知りたくなりました。
日本で育った方なら、「標準語」と「方言・訛り」があることは、なんとなく感じていらっしゃると思います。実は、標準語と方言のバイリンガルという方も多いのではないでしょうか。
ふと、自分が使っている方言は、他の地域ではどんな言葉になるのだろう、その方言はどうして生まれたのだろう、と気になりました。子供の頃、おじいちゃんやおばあちゃんの言葉を真似して、家族みんなで笑い合ったあの時間を、今の時代の道具でもう一度楽しんでみたい。そんな懐かしさと好奇心が、今回のAI活用アイデアを考えるきっかけになりました。
**■ヨリブロの地元・讃岐弁を調べてみました**
まずは、ヨリブロの地元である讃岐弁の代表的な言葉を、AIと一緒に調べてみました。
・「〜かいの」「〜かいのう」
讃岐弁の代名詞ともいえる文末詞です。「〜かなあ」「〜だよね」といった意味合いで、相手に共感を求めたり、親しみを込めて語りかけたりする時に使われます。「今日はお天気ええかいの」は「今日は良い天気だねえ」という意味になります。
・「まんで」「まんざい」
人柄を表す言葉で、要領が良く、うまく立ち回る人を、少し愛嬌を込めて呼ぶ時に使います。「あの子はほんまにまんでな人やな」は「あの子は本当に世渡り上手な人だなあ」という意味です。
・「おとろしい」
一見「恐ろしい」に見えますが、讃岐弁では「驚いた」「大変だ」「ものすごい」といった感嘆を表す言葉です。「おとろしい人出やな」は「ものすごい人出だねえ」という意味になります。
豆知識として、讃岐弁は語尾がのびやかで、アクセントの変化が少ない、柔らかいイントネーションが特徴なのだそうです。育ての母の話し方がどこか優しく聞こえるのは、このイントネーションのおかげだったのかもしれません。言葉というものは、意味だけでなく、響きそのものが人を包み込む力を持っているのですね。
**■AIに方言を変換してもらうプロンプト**
自分の方言のルーツがわかったところで、今度は「自分の方言が、他の地域ではどんな言葉になるのか」をAIに聞いてみましょう。スマホでそのままコピペして使える、短いプロンプトをご用意しました。
使い方
スマホのAIを開いて、以下のプロンプトにあるのカッコ “【】” をご自身に置き換えてAIに送信すると回答が生成されます。
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わたしは【ここにご自身の地域の言葉を入力します。】を話します。
使う言葉は【ここにご自身の地域の方言を入力します。】です。
この言葉を【ここに変換したい地域名を入力します。】に変換して、それぞれの方言がどうして生まれたのかも教えてください。
あわせて、ちょっと意外な角度からのコメントも一言添えてください。
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【ここにご自身の地域の言葉を入力します。】 例:讃岐弁
【ここにご自身の地域の方言を入力します。】
例:がいな雨降ってきておとろしいけん、じょんならんようになる前に、がいにおくやんでいぬで。
【ここに変換したい地域名を入力します。】例:福井弁
++AI回答 全部++
ここらの言葉「がいな雨降ってきておとろしいけん、じょんならんようになる前に、がいにおくやんでいぬで。」を福井弁に訳すと、こんな風になります。
福井弁への変換
「えらい雨降ってきておそろしいで、えんりゃあならんようになる前に、えらいおくやんでいぬでの。」
(あるいは、「えらい雨降ってきておっかねぇで、どーもならんようになる前に、でっかくおくやんでいぬで。」)
意味としては「ものすごい雨が降ってきて恐ろしいから、手に負えなくなる前に、しっかりお悔やみを言ってお家に帰るよ」となりますね。
それぞれの言葉を比べると、こんな感じに対応しています。
がいな(讃岐) = えらい / でっかく(福井:大げさな、すごい、ひどい)
おとろしい(讃岐) = おそろしい / おっかねぇ(福井:怖い、恐ろしい)
けん(讃岐) = で / でね(福井:〜だから)
じょんならん(讃岐) = えんりゃあならん / どーもならん(福井:どうしようもない、手に負えない)
がいにおくやんで(讃岐) = えらいおくやんで / しっかりおくやんで(福井)
いぬで(讃岐) = いぬで / いぬでの(福井:帰るよ)
実は「帰る」を「いぬ」と言うのは、讃岐だけでなく福井をはじめとする北陸や近畿でも共通して使われる古い和語(往ぬ・去ぬ)です。
それぞれの方言はなぜ生まれた?
讃岐弁のルーツ:瀬戸内の交流と「京ことば」
讃岐(香川)は瀬戸内海に面しており、古くから海上交通の要所でした。京都や大阪(上方)との物流や人の往来が盛んだったため、古文に出てくるような上品な語彙や「京ことば」のニュアンスがベースに多く残っています。「じょんならん(定ならん=定まらない・どうにもならない)」や「いぬ(往ぬ)」などはまさにその名残です。
福井弁のルーツ:北前船と浄土真宗のネットワーク
福井弁(嶺北・嶺南で少し変わりますが)は、北陸街道や北前船の寄港地であったことから、上方文化の影響を強く受けています。また、浄土真宗(一向一揆など)の繋がりで人々が集まる機会が多く、独自の独特なアクセント(語尾がゆるやかに伸びる「福井アクセント」)や、敬語文化(「〜やざ」「〜ね」など)が発達していきました。
意外な角度からのコメント
「がいな雨(讃岐)」と「えらい雨(福井)」——どちらも言葉だけ聞くと一瞬「えっ、雨が威張ってるの?」「雨が偉いの?」と勘違いしそうですが、どちらの地域も**「雨のスケールのデカさ」をなぜか人間味あふれるド直球な形容詞で表す**という、妙な共通点があって面白いですね。
讃岐弁のニュアンス、福井弁でもしっくり伝わったでしょうか?
++
ヨリブロは仕事で福井県に行ったことが何度かあります。その経験から福井県の方言は自分の中では聞き取ること理解することが難しいTOP2でした。
たまたま讃岐弁の1つの文章を福井弁に変換すると、福井弁の方がわかりやすかったことに驚きました。
また、讃岐弁のルーツや福井弁のルーツを読んでまた少し深く方言に興味を持ちました。
「福井弁」の部分を「大阪弁」や「博多弁」、「津軽弁」など、気になる地域の名前に変えるだけで、いろいろな方言との出会いが楽しめます。ご自身がお使いの方言の言葉に置き換えていただいても、もちろん大丈夫です。
AIからの返事には、思わず笑ってしまうような、少し斜め上の一言が返ってくることもあり、それもまた一興です。
最後に
方言には、その土地の暮らしや人柄がにじみ出ています。育ての母の讃岐弁が優しく響くように、あなたの故郷の言葉にも、きっと誰かをほっとさせる力があるはずです。ヨリブロもそうですが、自分の子供の頃より方言を話す人は減ってきていると感じます。
とても温かくて優しい方言いいなぁ、と思いました。
何気ない会話の中で、方言が出てきたときには、今日のこのプロンプトのことを思い出していただけたら嬉しいです。
少しの空き時間に、スマホでちょっと試してみる。
そんな小さな楽しみが、日々の暮らしにやわらかい彩りを添えてくれることを、願っています。







